近年、多品種・小ロット化が加速している中で、製品の切り替えをいかに短時間で行えるかが明暗を分けていると言っても過言ではありません。
グラビア印刷のような大ロットであれば、一度セットすると数時間、数十時間は一つの製品を作り続けることが出来ます。
しかし、大多数の打ち抜き機は、平版の枚葉機で日に何度も切り替えを行っています。
ダンボールの業界では切り替え、段取りは秒単位での競い合いに突入しています。
切り替え時間の差は、条件によって大きく変わってきます。
打ち抜き機のメンテナンス、オペレータの技量、使われている工具・道具、設備等があります。
中でも多くの時間を投入しているのがムラ取り作業です。
各社、独自のムラ取り作業を行っており、面版側に特殊な素材のシートを敷いたり、ムラ取りシートの素材を変えたりもしています。
刃材に特殊な加工を施したり、ムラ取りテープに対しても各社、独自の拘りを持っています。
ムラ取り時間と抜型の性能との関係は大きく、抜型の善し悪しが切り替え時間の短縮に関わってきます。
抜型は大きく分類しますと、切断・曲げ加工・入れ作業で構成されています。
特にムラ取り作業に関係して来るのが曲げ加工と入れ作業です。
近年、自動曲げ機の普及が加速した事により、1パーツの曲げ工数が多くなりムラ取りがしづらくなる事も有ります。